サトノレーヴ(Satono Reve)とは、2019年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2024年:函館スプリントステークス(GⅢ)、キーンランドカップ(GⅢ)、春雷ステークス(L)
2025年:高松宮記念(GⅠ)
概要
父ロードカナロア、母チリエージェ、母の父サクラバクシンオーという血統。
父は現役時代に香港スプリント連覇などアジアスプリント界で猛威を振るった名スプリンター。種牡馬としても成功を収め、九冠馬アーモンドアイや香港スプリント・高松宮記念親子制覇を果たしたダノンスマッシュなどを輩出している。
母も短距離馬で中央競馬で5勝を挙げた。母の父は父と双璧を成す日本最強スプリンター、種牡馬としてスプリントを中心に活躍馬を送り出した。
半兄にはスプリントGⅠで好走し、父ロードカナロアにも勝ったことがある善戦マンハクサンムーンがいる。
上記の通りザ・スプリンターって感じの血統背景である。
2019年3月22日に北海道日高町の白井牧場(主な生産馬にミスタートウジン、チアズグレイス、グレイスフルリープなど)で誕生。
同年のセレクトセール当歳市場でサトノダイヤモンドやサトノクラウンのサトノ冠でお馴染みのサトミホースカンパニーより5400万円で落札された。所属はモーリスやドゥラメンテ、カフェファラオ、同じサトノ軍団ではサトノクラウンを手掛けた美浦の堀宣行厩舎。
サトノ家の見果てぬ夢
3歳~4歳(2022年~2023年)
デビューは遅れ、桜花賞と同日の2022年4月10日、中山競馬場の3歳未勝利(芝1600m)で石橋脩を背に出走。2番手追走から直線で先頭に立って押し切り初勝利を挙げた。
次走は7月の函館芝1200mの長万部特別(1勝クラス)で浜中俊を鞍上に中団待機から直線で脚を伸ばすも2着に敗れる。中1週で出走した同条件の3歳上1勝クラスでは3番手で脚を溜めると最後の直線で粘る逃げ馬を捕らえて2勝目を挙げた。
秋には10月の中山芝1200m、勝浦特別(2勝クラス)に出走して、2番手追走から直線で抜け出すと後続に2馬身差を付ける快勝で3勝目を挙げた。
古馬初戦となった4月末の京都芝1200m、朱雀ステークス(3勝クラス)で1番人気の支持を受けて出走。好位追走から先頭に立って半馬身で勝利。3連勝でオープン入りを果たした。
いざ重賞戦線へ…と思いきや故障が判明。長期の療養を強いられることとなった。
5歳(2024年)
2月末の阪急杯(GⅢ)で戦線復帰&重賞初挑戦。小崎綾也を背に2・3番手から競馬を進めるも休み明けだったせいか直線で伸び切れずに4着に敗れた。
続く春雷ステークス(L)では世界的名手ジョアン・モレイラを背に単勝オッズ1.9倍で出走。中団での追走から直線で鋭く脚を伸ばして、最後はサーマルウインドとの競り合いをアタマ差で制してリステッド競走初勝利とした。
その後は浜中と1年ぶりに組んでサマースプリントシリーズ第1戦の函館スプリントステークス(GⅢ)に2番人気で出走。五分の発馬を決めると好位の内に付けて追走。最終コーナーのところで位置取りを徐々に押し上げて、直線では内から抜け出して1馬身3/4差で快勝。復帰3戦目で重賞初制覇を果たした。
続いて同じく北海道で行われるサマースプリントシリーズ第5戦のキーンランドカップ(GⅢ)に出走。だが、今回は前走から16kg増の548kgと過去最大馬体重。明らかに緩さか見える仕上がりであった。鞍上にオーストラリアの名称であるダミアン・レーンを迎えて2番人気の支持を受けた。
レースでは好発馬を忌めて4番手を追走。直線に入ると前にいた馬を外から交わして抜け出し、エイシンスポッターらの追撃を1馬身半差で封じて完勝。大幅な場体重増も問題とせずに重賞連勝とした。
また、サマースプリントシリーズ2勝で20ポイント獲得と王手を掛け、その後のセントウルステークスでも20ポイントを上回る馬が現れなかったため、2024年のサマースプリントシリーズチャンピオンの座を獲得した。
勢いに乗り、秋の大一番であるスプリンターステークス(GⅠ)に引き続きピンポイント騎乗で来日したレーンを迎えて出走。混戦ムードの中、勢いも買われて3.0倍の1番人気に支持される。しかしレースはピューロマジックの超ハイペース逃げによる消耗戦となり、出遅れもあり中団から伸びず7着撃沈に終わる。
年末はジョアン・モレイラを迎えて香港スプリント(G1)に遠征。ここまで重賞を含め7連勝中の香港短距離界の新怪物・Ka Ying Risingが圧倒的な人気を誇る中、サトノレーヴは単勝12.5倍に落ち着く。レースは中団のインで進め、ゴール前でHelios Expressに交わされるものの食い下がって2着と半馬身差の3着(日本勢最先着)に健闘。海外遠征の適性を見せ5歳シーズンは終了となった。
6歳(2025年)
明けて6歳は高松宮記念(GⅠ)へと直行。鞍上は引き続きモレイラ。何気に左回りのレース出走はこれが初となり、そこがやや不安視されつつも、混戦ムードの中でナムラクレアと人気を分け合い、3.8倍の2番人気に支持される。
レースは好スタートからモレイラがすっと抑えて中団へ。直線へ向くと前にいたママコチャの外へとすっと進路を確保し、残り200mでモレイラの左鞭が入ると鋭く加速。後ろからは悲願のGⅠ制覇へナムラクレアが追いすがってきたがそのまま寄せ付けず、3/4馬身差をつけて押し切った。
スプリンターズSの悔しさを晴らし、兄が届かなかったGⅠタイトルを奪取。サトノ軍団はサトノクラウンの2017年宝塚記念以来8年ぶりと久々のGⅠ制覇となった。ロードカナロア産駒の同レース制覇はダノンスマッシュ、ファストフォースに続いて3頭目である。
鞍上のモレイラはこのGⅠ制覇で2026・2027年のJRA短期免許取得条件もクリアし、直線で外にヨレてナムラクレアに不利を与えたとして戒告を貰った。
血統表
ロードカナロア 2008 鹿毛 |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
レディブラッサム 1996 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
Terlingua | |||
*サラトガデュー | Cormorant | ||
Super Luna | |||
チリエージェ 2001 栗毛 FNo.18 |
サクラバクシンオー 1989 鹿毛 |
サクラユタカオー | *テスコボーイ |
アンジェリカ | |||
サクラハゴロモ | *ノーザンテースト | ||
*クリアアンバー | |||
メガミゲラン 1992 鹿毛 |
*シェイディハイツ | Shirley Heights | |
Vaguely | |||
モガミゲラン | *モガミ | ||
ミスゲラン |
クロス:Northern Dancer 5×5(6.25%)
5代母ゲランを祖とする牝系については、兄ハクサンムーンやウインブライト、コスモドリームなどの記事を参照。
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関連項目
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