シュシュブリーズ(Chouchou Brise)とは、2011年生まれの日本の競走馬である。現在は繁殖牝馬。
思わぬ形でニコニコにおける競馬の中心的存在となった。
愛称は『シュシュ』、馬房内での姿から『🍆』。黒鹿毛。馬名は仏語で「お気に入りのそよ風」の意。
概要
父フジキセキ、母ブリズデロートンヌ、母父シンボリクリスエス。SS初年度産駒にして内国産種牡馬の記録の多くを塗り替えた名種牡馬である父のラストクロップ世代である。
母は1勝馬だが、祖母オータムブリーズはその子と孫(本馬から見ると叔母やいとこ)から本文で記述するように大活躍した馬が複数出ており、4代母はオールカマーなどを勝ったダイナフェアリー、さらに2代さかのぼると社台の基幹牝系の祖というべき名牝ファンシミンがいる由緒正しい牝系の出である。社台ファームの厩務員さんによると、ダイナフェアリーから続くこの牝系の牝馬はみな顔がよく似ていて、シュシュブリーズにもその容姿がよく受け継がれているのだとか。
出走馬の大半は勝ち上がり、半分くらいは2勝、3勝できる堅実な血統である。母父シンボリクリスエスは2年連続で年度代表馬となり、種牡馬としても芝ダートを問わない活躍を見せている非SS系の主軸の1頭。
現役時代
シュシュブリーズはキャロットファームが保有するクラブ馬として中央競馬の中尾秀正厩舎(栗東)に所属。2013年6月22日、2歳の函館競馬でデビュー。芝1200メートル・牝馬限定の新馬戦で1番人気に推され、その人気通りに2着に1馬身4分の1差で快勝するという華々しいスタートを飾った。
しかし、レース後に発生した右前脚の不調で2戦目に出走するまで8ヶ月かかってしまい、以降3戦で7着・12着・11着と結果を出せず。その後はダート戦へ転向するも、1,2戦使っては半年近く休養ということが3回続いた。
2勝目は2016年3月の中京競馬・ダート1800メートルで達成したが、以降結局1000万下では頭打ちになってしまった。
その後5歳時に引退、現役時代は15戦2勝。芝ダートで1勝ずつ挙げているっていうのはあるけど、言ってみればそれくらいしか言うことがない…。
繁殖牝馬に、そしてリアルダビスタ企画へ
2017年
引退後は繁殖牝馬へと用途変更されたが、故郷の社台ファーム入りはならず売却されることとなり、2017年2月のジェイエス北海道繁殖馬セールに出された同馬。850万円(消費税抜き)で川上量生氏に落札され・・・え?川上量生?会長、いつの間に競走馬生産に手を出したんだ!?
というのもこの馬。セールの1週間前、ニコニコ動画の新企画「リアルダービースタリオン」のニコ生において、視聴者から企画で落札する牝馬の候補5頭の内の1頭に選ばれていた。そしてこの日、その5頭の内からこの馬が落札されたのである。
それで川上量生が名義上の落札者となっていた、というわけ(会社法の定めにより、株式会社としてのドワンゴが「サラブレッドの生産」や「競走馬の保有」を行うためにはそのような事業を定款に記載しなければならず、そのためには株主総会で株主の議決を経なければならない。川上会長個人が「生産」も「所有」も主体となって私費でこれを行い、ドワンゴが「その様子をインターネットで配信する番組を制作する」ということであればこの問題はクリアとなる)。
ちなみに候補となっていた5頭の中では2番目に高い落札額だった。ちなみに1番高かったのはクラシック戦線にも乗れそうだったアドマイヤビジンの2000万円(消費税抜き)。ドワンゴの予算は消費税込みの1500万円。もしシュシュブリーズを諦めてアドマイヤビジンに一点張りだったら一頭も母馬候補を買えなかったかも知れない。
2017年2月16日から静内の藤沢牧場(後にJBCスプリントに優勝したサブノジュニアをはじめ、キソジゴールド、ヴァンクルタテヤマ、グランリーオ、キョウエイアシュラらの重賞勝ち馬を生産した牧場)に預託されたシュシュブリーズ。
藤沢牧場は幼駒をセリで高く売れるように仕上げるコンサイナー「エバーグリーンセールスコンサインメント」として名前を上げている。なお、天皇賞馬テンメイを生産し藤沢和雄調教師の実家でもある藤沢武雄牧場(苫小牧)は関係のない別の牧場である。今後はリアルダビスタの基幹牝馬として子供たちを送り出すことになる。
先述の通り堅実に走る血統であり、購入時6歳と繁殖牝馬としては若い。また、本馬購入後にデビューした本馬のいとこのルヴァンスレーヴが、2017年から2018年にかけて全日本2歳優駿、ジャパンダートダービー、南部杯、チャンピオンズカップとG1競走を複数制する大活躍を見せると、同じくいとこのチュウワウィザードが2019年のJBCクラシック、2020年の川崎記念、チャンピオンズカップとGI競走を複数制覇、加えて年下の叔母のアイアンテーラーがG3のクイーン賞に優勝と、結果的には「活力と勢いのある牝系」を入手していたことになる。
2017年3月17日の直腸検査において獣医さんより種付けOKの診断がされたため、3月19日に1回目の種付けが行われることが決定した。種牡馬についてはリアルダービースタリオン#3において、視聴者アンケートを基に作られた順位表の上位より当日の空き状況を確認の上種付けをすることが決まっていた。3月18日の生放送「今日のシュシュブリーズ」内で運営側より「どの馬になるかは連絡待ちでまだ決まっていません。」とアナウンスがあり、2017年3月19日放送の「シュシュブリーズお婿さんに会う」を視聴者はドキドキしながら待つこととなった。
2017年3月19日「シュシュブリーズお婿さんに会う」にてホッコータルマエを種づけし、受胎確認は2017年4月4日だったが、結果は不受胎。2017年4月8日「再び父馬に会いに行こうリアルダビスタ#4.5」にて藤沢さんの協力もあり再びホッコータルマエを種づけした。2017年4月24日の「今日のシュシュブリーズ」放送にて受胎が確認された。以降定期的な定点放送を行っており、2017年6月5日には昼夜放牧になったのと合わせて昼夜の定点放送が行われている。
2018年
2018年2月28日8時27分、遂に待望のおでこに大星、鼻小白、3本靴下の牝馬(父ホッコータルマエ)を無事出産。関係者及び視聴者を歓喜させた。
出産翌日に計った体重は44kg(出生推定42kg)。
シュシュブリーズの仔は通称として「たるこ」と呼ばれたりすることもありつつ、3月23日には幼名を決定する予定であった。しかし3月に入って体調が徐々に悪化。残念ながら3月19日10時28分、腸炎ウイルスが腎臓に感染してしまったことが原因で亡くなってしまった。
このことは関係者及び視聴者に大きな衝撃を与え、リアルの競走馬世界に対する難しさを感じさせることとなった。
気持ちを新たに4月14日には「シュシュブリーズの今年のお婿さんを決めよう リアルダービースタリオン#14」にて新たな種牡馬候補を決定。
4月20日「父馬に会いに行こう2018 リアルダービースタリオン#15」にてクロフネを種づけし、5月5日に受胎が確認された。
2019年
2019年3月18日12時11分、馬超、かにちゃんの介助を受けながらおでこに小さな星を持つ芦毛の牝馬(父クロフネ)を出産。牧場での幼名は父の名から連想して「くぅちゃん」となる。ファンは各自自由に呼んでほしいとのこと。
出産翌日の体重は56kg。2021年よりクールフォルテとして大井・福田厩舎に所属し活躍。
2022年秋に屈腱炎を患って引退となり、繁殖牝馬として藤沢牧場に戻ってきた。
2020年
2019年度はモーリスを種付け。
2020年3月13日に鹿毛の牡馬を出産。出産翌日の体重は59.5kg。
幼名は「茂吉(もきち)」。あひるの空のキャラクターと父の名から。
競走名はモーメントキャッチに決定。
2021年からYGGオーナーズにて一口募集を受付していたが、無事満口に。
美浦・武井厩舎→松山厩舎所属。
2021年
2020年度はサンダースノーを種付け。
2021年3月24日におでこに星をもつ鹿毛の牡馬を出産。数時間後に計測の体重は60.5㎏。
幼名は「雷太」。父の名から。
2023年に、デビューに合わせて競走馬名がレライタムに決定。
大井・福田厩舎所属。
2022年
2021年度は前年度と同じサンダースノーを種付け。
2022年4月7日に鼻梁白・鼻白をもつ鹿毛の牡馬を出産。出産翌日の体重は62.5kg。
幼名は「吹雪」。父の名から。
2023年
2022年度はパイロを種付け。
2023年4月15日に大流星・鼻梁鼻白をもつ栗毛の牡馬を出産。出産翌日の体重は64.5kg。
幼名は「森羅」。パイロ(炎)から連想した炎炎ノ消防隊のキャラクターから。
2025年
出産後の体調を鑑みて2023年度は空胎、2024年度はドレフォンを種付け。
2025年2月24日におでこに星を持つ栗毛の牡馬を出産。誕生時の体重は推定57kg。
幼名は「䬕(コウ)」。ドレフォン(追風)とシュシュブリーズ(お気に入りのそよ風)の子、ということからの連想で、風がふたつ且つ「風が吹く音」という意味を持つこの漢字が当てられた。
血統表
フジキセキ 1992 青鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ミルレーサー 1983 鹿毛 |
Le Fabuleux | Wild Risk | |
Anguar | |||
Marston's Mill | In Reality | ||
Millcent | |||
ブリズデロートンヌ 2005 黒鹿毛 FNo.9-f |
*シンボリクリスエス 1999 黒鹿毛 |
Kris S. | Roberto |
Sharp Queen | |||
Tee Kay | Gold Meridian | ||
Tri Argo | |||
オータムブリーズ 1998 鹿毛 |
*ティンバーカントリー | Woodman | |
Fall Aspen | |||
セプテンバーソング | *リアルシャダイ | ||
ダイナフェアリー | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Hail to Reason 4×5(9.38%)、Roberto 4×5(6.25%)
関連生放送
定点放送「今日のシュシュブリーズ」を参照。
関連動画
新馬戦
現役時代唯一の重賞挑戦となったフィリーズレビュー(G2)
後方追走のままだけど、着順ほどのタイム差はない。同じセリで同じくリアルダビスタの購入候補だったアドマイヤビジンも出走している(8枠16番、4着)
早逝した「たるこ」との日々
関連コミュニティ・チャンネル
関連項目
- 競馬
- 競走馬の一覧
- 2014年クラシック世代
- リアルダービースタリオン
- 今日のシュシュブリーズ
- フジキセキ
- シュシュブリーズの2018
- クールフォルテ
- モーメントキャッチ
- レライタム
- ヴァンディヴェール
- シュシュブリーズの2023
リアルダービースタリオン | |
シュシュブリーズの2018 - オーバーザリミッツ - ファニーフラッシュ - クールフォルテ - モーメントキャッチ - レライタム - ヴァンディヴェール - シュシュブリーズの2023 |
|
繁殖牝馬 | シュシュブリーズ |
---|---|
種牡馬 | ホッコータルマエ - クロフネ - モーリス - サンダースノー - パイロ |
定点放送 タイムシフト |
今日のシュシュブリーズ - 今日のオーバーザリミッツ - 今日のファニーフラッシュ - 今日のクールフォルテ - 今日のモーメントキャッチ - 今日のシュシュブリーズの息子(次男) - 今日のシュシュブリーズの息子(三男) |
関連項目 | ダービースタリオン - フジキセキ - リアルダビスタ用語集 |
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