Grim Dawnとは、Crate Entertainmentが開発・運営を行っているPC専用のハック&スラッシュゲームである。2016年2月26日に発売された。SteamやGOG.com
で購入可能。
概要
Grim Dawnは、Diablo2の流れを汲むダークファンタジーなハック&スラッシュゲームで、同ジャンルのTitan Questの後継的作品である。
オフラインでのソロプレイのほか、4人までのオンラインマルチプレイが可能で、Steamのフレンド機能にも対応している。
日本語対応:有志が翻訳した日本語ファイルが公式を通して配布されている(ゲーム内オプションから言語ファイルをダウンロード可能)。
ストーリー・世界観
舞台は剣と魔法、そして銃と火薬の存在する、まだ神々への信仰が残る世界、ケアンの地。人類は2つの驚異にさらされていた。リフトから突如現れた憑依体"イセリアル"と、原始の神クトーンを蘇らせるために血と生贄を求める"クトーン教団"だ。
イセリアルとクトーン教団の衝突によって巻き起こった未曾有の災害 "Grim Dawn"。そこから生き残った人々は世界奪還を目指してレジスタンスを結成していた。
そんなある拠点の一角、イセリアルに憑依された人物が絞首台にかけられようとしていた。あなただ。バーボン隊長の機転により命をとりとめたあなたには、気がつくとリフトを開く能力が備わっていた。
DLC
- Ashes of Malmouth (通称:AoM) 2017年10月11日発売
ストーリーに Act 5, Act 6 を追加する大型拡張パック。インクィジター・ネクロマンサーの2つのクラスが追加されるほか、レベルキャップが85から100に引き上げられ、星座や数多くの装備が追加される。 - Forgotton Gods (通称:FG) 2019年3月28日発売
ストーリーに Act 7 を追加する大型拡張パック。Ashes of Malmouth の導入が前提。オースキーパーのクラスが加わり、エンドコンテンツとして「シャッタードレルム」が追加される。 - Crucible Mode DLC (通称:坩堝) 2016年8月3日発売
専用のコロシアム的なフィールドでの戦闘を行い、その結果によって報酬を得られるモード「クルーシブル」が追加される。育成中でも効率の良い稼ぎとして使えるが、チャレンジングなエンドコンテンツのひとつでもある。 - Loyalist Items Pack 1,2 (通称:ロイヤリスト・お布施)
装備の見た目を変更するアイテムや、戦闘に影響しないペットなどの装飾アイテムが追加される。開発を応援したい場合にお布施として購入するのもよいだろう。
ビルド
※精力的な更新が続いており、バージョンアップによってスキルの強弱が大きく変わることもあるので、古いバージョンの情報を見る時は注意されたし。
デュアルクラスシステム
Grim Dawnでは、以下のクラスから2つを組み合わせてキャラクターを育成することができる。1つめのクラスはレベル2で、2つめのクラスはレベル10で選択できるようになる。
- ソルジャー / Soldier
片手近接型。盾を扱う防御スタイルの戦いが得意。近接脳筋。物理・刺突・出血の属性に長けている。
物理殴り「カデンツ」、前方範囲気絶攻撃「フォースウェイブ」、出血範囲斬り「ブレイドアーク」、突進攻撃「ブリッツ」などを備えるほか、多数のパッシブスキルを持つ。 - デモリッショニスト / Demolitionist
遠距離型。銃と爆弾などの投げ物を扱うのが得意。火炎・物理・雷の属性に長けている。
火炎攻撃「ファイアストライク」、閃光弾「フラッシュバン」、電撃マキビシ「スタンジャックス」、爆弾投擲「グレネイド」、分裂爆弾「キャニスターボム」、迫撃砲「モータートラップ」、火炎噴射地雷「テルミットマイン」などを備える。 - オカルティスト / Occultist
魔法型。毒などのDoT攻撃やペットの扱いなどが得意。毒酸・カオス・生命力の属性に長けている。
カラスを召喚「サモンファミリア」、デバフ魔法陣「カースオブフレイルティー」、毒の目玉「ドリーグの邪眼」、伝染攻撃「ブラディポックス」、地獄の番犬「サモンヘルハウンド」、攻撃的魔法陣「シジルオブコンサンプション」、カオスの一撃「ドゥームボルト」などを備える。 - ナイトブレイド / Nightblade
二刀近接型。二刀流で戦う攻撃的な戦いが得意。刺突・冷気・毒・出血の属性に長けている。
二刀攻撃「デュアルブレイズ」、範囲冷気「アマラスタのブレイドバースト」、ナイフ投げ「ファンタズマルブレイズ」、影から急接近「シャドウストライク」、無敵の防御「ブレイドバリア」、周囲を攻撃「リングオブスチール」、刃で拘束「ブレイドトラップ」、回転刃を召喚「ブレイドスピリット」などを備える。 - アルカニスト / Arcanist
魔法型。典型的な魔法使い。魔法能力は高いが打たれ弱い。エレメンタル・イーサーの属性に長けている。
分裂ミサイル「パネッティの複製ミサイル」、エナジー吸収「イスカンドラのエレメンタルエクスチェンジ」、範囲凍結「オレクスラのフラッシュフリーズ」、炎のノヴァ「キャリドアのテンペスト」、氷の隕石「トロザンのスカイシャード」、緊急無敵化「エレオクテスの鏡」、バフをはがせ「ナリフィケイション」、ビーム攻撃「アルブレヒトのイーサーレイ」、降り注ぐ隕石「デヴァステイション」などを備える。 - シャーマン / Shaman
両手近接型。トーテムを設置したり召喚もできるクラス。脳筋。雷・出血・生命力の属性に長けている。
連続攻撃で威力アップ「サヴィジリィ」、出血耐性低下「デヴァウリングスウォーム」、茨を召喚「グラスピングヴァインズ」、雷撃「プライマルストライク」、猛獣召喚「サモンブライアソーン」、竜巻召喚「ウィンドデビル」、回復トーテム「ウェンディゴトーテム」、雷撃トーテム「ストームトーテム」、獣神召喚「カンジャー プライマル スピリット」などを備える。 - インクィジター / Inquisitor (AoM)
中距離型。二丁拳銃などの銃器や罠の扱いが得意。エレメンタルの属性に長けている。
二丁拳銃「レンジドエクスパティーズ」、範囲マーキング「ワードオブペイン」、敵に埋め込み「エルゴロスのストームボックス」、冷気トラップ「ハガラッドのルーン」、火炎放射「イグナファーの炎」、爆発トラップ「カラスターのルーン」、防御魔法陣「インクィジターシール」、範囲混乱「ホーンオブガンダール」などを備える。 - ネクロマンサー / Necromancer (AoM)
召喚・魔法型。アンデッドの大量召喚や強化、生命力などの属性攻撃、ライフ吸収、鈍器が得意。生命力・イーサー・毒の属性に長けている。
骸骨召喚「レイズスケルトンズ」、もやもやビーム「ドレインエッセンス」、骨の津波「ボーンハーベスト 」、混乱伝染「イルオーメン」、毒の噴火「ラヴェナスアース」、毒の魔物「サモンブライトフィーンド」、生命吸収「サイフォンソウルズ」、吸収反射「マークオブトーメント」、死霊召喚「リープスピリット」などを備える。 - オースキーパー / Oathkeeper (FG)
片手近接型。盾ダメージや報復ダメージを攻撃に活かすスキルを持つ。物理・火炎の属性に長けている。
盾ぶん投げ「メンヒルの盾」、連続攻撃で威力アップ「正義の熱情」、突進攻撃「ヴィールズマイト」、範囲ノックダウン「ジャッジメント 」、竜巻ブンブン「アイオブレコニング」、不死者の召喚「サモンガーディアンオブエンピリオン」などを備える。
この中から2つを組み合わせてビルドを考えてみよう。組み合わせは膨大だ!
スキルポイントには制限があるので、どのスキルをどの程度伸ばすかが考えどころ。
最初の町にいるスピリットガイドに話しかけることで、通貨を払ってスキルを振り直しできる。
星座・星座スキル
もうひとつの重要なビルド要素は星座だ。Grim Dawnの特徴的な要素である。
道中の特定箇所には「祈祷の祠」が配置されている。捧げものをするか、呪われた祠に潜んだモンスターを倒して祠を修復すると「祈祷ポイント」をもらえる。祈祷画面で星座にポイントを割り当てることでステータスボーナスを取得できる。
星座は最初は中央の"岐路"にしか振ることができない。岐路のどれかにポイントを振ると、数種類ある"親和性"が上がり、一部の星座が解放される。強力な星座を解放するにはより多くの親和性が必要になるが、親和性は星座を完成させることで取得できる。親和性を考えながら順に星座を解放していくことになる。
星座の星の中にはステータスを上げるだけでなく、特別な"星座スキル"を取得できるものがある。星座スキルにはさまざまな効果のものがあるが、どれも通常のスキルにアサインする(ひもづける)ことによって発動する。
星座スキルは、直接攻撃するものから耐性を下げるもの・回復するものなど様々なものが存在し、これが各クラスのスキルと相互作用して、さまざまなビルドを生み出す。いろいろ試してみよう。
コンポーネント
装備品に取り付けることで効果を発揮するアイテム。道中で手に入る破片を数個集めることで完成する。耐性の穴を埋めたり攻撃属性を伸ばしたりするのに使う。コンポーネントによって取り付けれる部位が決まっている。新たなスキルを発動できるようになるコンポーネントも存在する。
ドロップ品以外に職人のクラフトでしか手に入らないコンポーネントも存在する。職人はストーリーを少し進めると登場する。クラフトにもコンポーネントを使うので、溜めておこう。
装備品からコンポーネントを取り外すには装備品かコンポーネントどちらかを破壊する必要がある。
増強剤
後述の派閥の名声を上げることで購入ができるようになるアイテム。コンポーネントのように装備品に取り付けることで効果を発揮する。耐性の穴をさらに埋めたりダメージを伸ばしたりできる。
DLC Forgotten Godsでは移動スキルが付与されるメダル用増強剤が追加された。
ステータス
属性値
レベルアップごとにもらえる属性ポイントを以下の3種に振り分けてキャラクターを強化できる。
- 体格 - ヘルスの伸びが大きく、ヘルス再生と防御能力が上がる
- 狡猾性 - ヘルスの伸びは普通で、物理・刺突・体内損傷・出血ダメージと攻撃能力が上がる
- 精神力 - ヘルスの伸びは普通で、エナジーとエナジー再生・魔法ダメージが上がる
装備品は種類によって異なる属性値を要求するので、ある程度は装備に合わせて伸ばす必要がある。それ以上は自分のビルドの特徴に合わせて。一般的には体格特化でヘルスを伸ばすのが安定する。
DLCのAoMを導入していると、ステータスをリセットするアイテムを入手する機会がある。
その他ステータス
- ヘルス / 活力
画面下左側の赤いゲージとそこに薄くかかった黄色いゲージ。ヘルスはポーションで回復できるが、ポーションには比較的長いクールタイムがあり、がぶ飲みプレイはできない。非戦闘状態で少したつと、活力を消費してヘルスが急激に回復する。活力は道中に落ちている配給食などで回復できる。 - エナジー
画面下右側の緑色のゲージ。スキル使用で減り、エナジー回復量に応じて自然回復する。 - 攻撃能力 (OA: Offence Ability) / 防御能力 (DA: Defense Ability)
攻撃の命中率とクリティカル率に関わる。攻撃能力が低いと攻撃が当たらないし、防御能力が低いと相手から手痛いクリティカル攻撃をもらうことになる。攻撃を確実当てて、さらにクリティカルを出すためには攻撃能力を上げたり、相手の防御能力を下げるスキルを使うとよい。 - 装甲
物理ダメージを軽減する。ゲーム内ではまずどの防具に当たるかが確立で決まり、その箇所の装甲が適用される。胴体に当たる確率が最も高いため、胴体防具の装甲値は特に重要。
属性と属性耐性
ダメージは様々な属性に分かれている。敵の使う属性は色で大まかに見分けられる。床に設置されるタイプの継続ダメージもあり、これがかなり痛いので、色を見て属性を把握して対策を整えよう。
属性耐性の最大値はデフォルトで80%。80%と0%ではダメージに5倍もの差が出るので、できる限り最大値を維持するように心がけたい。
ある程度進むと敵にも耐性持ちが出てくるので、自分の攻撃の属性を把握して、敵の属性耐性を下げることも重要。通常スキル以外に星座スキルにも属性低下のかかるものがあるので要チェック。
耐性を下げる攻撃は敵側も使ってくることがあるので、高難易度では最大値を超えた耐性を持つことも視野に入れる必要がある。
属性変換
一部スキルや装備品にはビルドの方向性をガラッと変えてしまうような"属性変換"が存在する。「物理属性の60%を火炎属性に変換」など。特定スキルのみの変換だけでなく、全体的な属性をガラッと変えてしまうようなものもある。
属性が変われば耐性低下の対象も変わり、取得する星座も大きく変わってくるため、ビルドの多様性が増している。
派閥
Grim Dawn の世界には "派閥" が存在し、プレイヤーが各派閥で名声を上げることで、名声の高さに応じて装備や設計図・増強剤などを販売してくれる。派閥と関わりのある特定エネミーを倒すか、各派閥のバウンティテーブルに掲載されたバウンティをこなすことで名声を高めることができる。
- デビルズクロッシング (友好) - Act 1 の拠点となる場所
- 放浪民 (友好) - Act 2 で出会うことになる放浪の民
- ホームステッド (友好) - Act 3 の拠点となる町
- カイモンの選民 / 死の目覚めの修道会 (選択)
Act 3 でどちらかと手を結び、逆側とは敵対することになる派閥 - ブラックリージョン (友好) - Act 3, Act 4 で関係を深めることとなる帝国の軍隊
- 追放者 (選択) - Act 4 で出会うイセリアル側から人類に寝返った者
他にも敵モンスターにも派閥が設定されており、倒し続けると悪評が高まっていき、最終的には派閥に応じた "ネメシス" と呼ばれる強力な敵が登場する。
周回要素
-
1週目 (難易度ノーマル)
Act 4 クリアで難易度エリート解禁。じっくり進めた場合の目安はだいたいLv.50。
そのまま Act 5 を進めてもよいし、難易度エリートに切り替えてもよい。
- 2週目 (難易度エリート)
火炎・冷気・雷・毒酸・刺突の耐性が-25%される。
敵が強力になり、敵数も増える。
Act 4 クリアで難易度アルティメット解禁。 - 3週目 (難易度アルティメット)
火炎・冷気・雷・毒酸・刺突の耐性が-50%、出血・生命力・イーサー・カオスの耐性が-25%される。
最高難易度。敵の能力と敵数の密度がより高まる。
エンドコンテンツ
- ローグライクダンジョン
マップの特定の場所に存在する特殊なダンジョン。"スケルトンキー"という特殊なアイテムを使用することで入ることのできる。ボスを倒してクリアすると報酬がもらえる。ダンジョン中ではリフトを開くことができず、死亡すると追い出され、再度スケルトンキーを使わないと入ることができない。 - クルーシブル (坩堝)
DLC Crucible で追加されるゲームモード。アリーナの中で戦い続ける。ウェーブ制で敵が周囲から湧き、それを倒してゆく。連続で生き抜いた分だけ報酬が増えていく。ウェーブごとにランダムで"突然変異"と呼ばれる効果が発動し、プレイヤーキャラクターや敵キャラクターに様々な変化をもたらす。難易度は3段階あり、高ウェーブまで来ると強敵の群れに挑むことができる。 - シャッタードレルム
DLC Forgotton Godsで追加されたエンドレスダンジョン。 - 他にも
この世界の神々と戦うことができるかもしれない
関連動画
関連項目
同世代のハクスラ |
外部リンク
- Grim Dawn公式サイト
- Grim Dawn 日本語WIKI
- 攻略情報やゲームの詳細な情報はこちら!
- Grim Dawn公式フォーラム
- Grimtools
- ビルドシミュレーターや、アイテム・モンスターのデータベースなどが充実したサイト
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- 0pt
- ページ番号: 5465161
- リビジョン番号: 2717501
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