vα-livとは、バンダイナムコエンターテインメントが展開するアイドルマスターシリーズ「PROJECT IM@S」によるアイドルコンテンツプロジェクトである。
概要
2023年4月に始動した「PROJECT IM@S」の新規アイドルプロジェクト。ライバー活動からアイドルデビューを目指す、アイドル候補生たちの物語である。
アイドル達のゲーム領域に閉じない活動を拡大する「“MR”-MORE RE@LITY-プロジェクト」に特化し推進するプロジェクトと位置づけられ、従来のゲームを原作としたアイドルマスターシリーズとは異なり、YouTubeでの動画配信をメインコンテンツとしている。
「視聴者全員、プロデューサー」をコンセプトに、候補生達がプロデューサー(=視聴者)とコミュニケーションを取りながら、運営が提示する課題を踏まえてレッスンやパフォーマンスを行い、時には案件をこなして、ゲームの中で描かれてきたアイドルとしての成長をリアルタイムに展開していく。
MRプロジェクト全般の方針として、アイドルマスターの世界は現実と地続きであり、アイドルや候補生達は現実の存在であるという扱いが徹底される。特に本作の候補生達は現実的な人物像を持つため、彼女達に言及されるアイドル達の実在感を高めることにも繋がっている。
この関係もあってか、一言で言えばバーチャルYouTuberのような活動形態だが、公式にそう呼ばれることはない。
もう一つの特徴に、プロデューサーが投票によって候補生を審査する要素があり、毎月の課題への取り組みが一番輝いていた候補生を投票で決定し、四半期に一度行われる中間審査では候補生の能力を詳細に評価する。1年後の最終審査で基準を満たすか否かで、候補生がアイドルとしてデビュー出来るか、活動終了となるかが決定される。競争要素が強調される一方、候補生全員がデビュー出来る可能性も明言されている。
諸投票はプロジェクト自体の支持を問うものも含め、「アイドルマスター ポータル」内の公式サイトで行われる。
制作パートナーとしてキズナアイを世に送り出したActiv8、協力にhotarubiが名を連ねる。音楽制作はバンダイナムコエンターテインメントのレーベルであるASOBINOTESが担当しており、同レーベルが手掛ける「電音部」と度々コラボしている。
表記について
タイトルには「アイドルマスター」を冠さず、同シリーズのメディアミックス推進プロジェクトである「PROJECT IM@S」の名義となっている。これは従来のゲームを中心とした展開とは一線を画す、アイドル達の新たな可能性を創り広げるプロジェクトということもあり、あえてそうされたものである[1]。
「vα-liv」には以下のような意味があり、プロジェクトの軸となる公開オーディションの各要素を示す。
- v:View(視聴)Vote(投票)Victory(勝利)
- α:+α(可能性)α version / in the middle of "@"(研修制度)
- liv:LIVE(臨場感)LIVEstreamer(配信者)
「ヴイアライブ」等は誤表記。
2023年5月21日には誤表記を防ぐ目的もあってか、ハッシュタグ等の表記が「ヴイアラ」に変更された。
メンバー
投票
月間投票
4月はプレ投票として本格的な活動開始前に第一印象の投票が行なわれた。
5月以降は月2回配信される公式番組「アイドル育成プロジェクトvα-liv」で特別講師兼審査員を務めるゲストを招き、月初の前編で活動のテーマを発表、月末の後編で成果を発表し、プロデューサーによる投票(毎日1回1票まで)と番組内での追加得票によりマンスリークイーンを決定する。番組MCはお笑い芸人「土佐兄弟」が担当。
最終審査開催中の3月には、一年間の活動を振り返る最終回スペシャルが配信された。
月度 | テーマ | ゲスト講師 | 審査員特別賞 | マンスリークイーン |
---|---|---|---|---|
4月 | 「FIRST IMPRESSION」 (第一印象) |
(なし) | (なし) | 上水流宇宙 |
5月 | ビジュアルレッスン 「とにかくバズれ!!!」 |
FRUITS ZIPPER 櫻井優衣、真中まな (アイドルグループ) |
灯里愛夏 | 灯里愛夏 |
6月 | インテリレッスン 「ディグってアピれ!!!」 |
ヨビノリたくみ (教育系YouTuber) |
灯里愛夏 | 上水流宇宙 |
7月 | ボーカルレッスン 「歌ってカマせ!!!」 |
渡辺量 (サウンドクリエイター) |
上水流宇宙 | レトラ |
8月 | メンタルレッスン 「魅せ場でキメろ!!!」 |
よみぃ (YouTuber・ピアニスト・作曲家) |
レトラ | 上水流宇宙 |
9月 | 総合力レッスン 「10分間で心をユラせ!!!」 |
JUNGO (演出家) |
灯里愛夏[2] | 灯里愛夏 |
中川浩二 (サウンドプロデューサー) |
||||
高山祐介 (ゲームプロデューサー) |
||||
天海春香 ※後編のみ・特別ゲスト審査員 |
||||
10月 | 個人レッスン 「配信力でミセつけろ!!!」 |
※講師枠なし(通常配信の審査) | (なし) | 上水流宇宙 |
11月 | トークレッスン 「しゃべりをミガけ!!!」 |
吉田尚記 (ニッポン放送アナウンサー) |
レトラ | 上水流宇宙 |
12月 | ダンスレッスン 「ダンスでミセろ!!!」 |
REAL AKIBA BOYZ 涼宮あつき、マロン、ネス (ダンスパフォーマー) |
上水流宇宙 | レトラ |
1月 | ビジュアルレッスン 「ショート動画で自己PRをしろ!!!」 |
土佐兄弟 (お笑い芸人) |
灯里愛夏 上水流宇宙 レトラ[3] |
灯里愛夏 |
2月 | 総合力レッスン 「アイドルパフォーマンスをキワめろ!!!」 |
槙田紗子 (振付師・プロデューサー・元アイドル) |
灯里愛夏 | 灯里愛夏 |
その他のゲスト
中間審査
3ヶ月に一度行なわれる中間審査会。デビューに相応しい候補生にアイドル推薦投票(1Qは1人3票、2Q以降は1人4票まで)を行い、一番得票数の多い候補生はクォータリークイーンとして表彰される。
さらに候補生の優れている点に投票することでパラメータを作成し、プロデューサーから候補生への意見を募り、候補生の現在地を明らかにする。
期間 | クォータリークイーン |
---|---|
1Q(4月〜6月) | レトラ |
2Q(7月〜9月) | 上水流宇宙 |
3Q(10月〜12月) | 灯里愛夏 |
最終審査
2024年3月31日に開催されるオンラインライブイベント「PROJECT IM@S vα-liv LIVE -THE LAST STATEMENT!!!-」のラストに審査結果を発表する。
2024年2月22日より中間審査と同様にアイドル推薦投票を実施し、さらに上記「THE LAST STATEMENT!!!」終演までの総動員数(券売数)を全ての候補生に投票数として加点した上で、得票数5000票以上を獲得した全ての候補生がデビュー権を得る。
ボイス販売
2023年12月から不定期に期間限定販売されているシチュエーションボイス。配信がメインの「vα-liv」にあって、ゲームにおける「コミュ」に近い雰囲気が楽しめるコンテンツであると同時に、現実に活動するメンバーらしい実感のこもった内容もある。
メンバーへの「差し入れ」とセットになっており、これを購入することでボイスがダウンロード可能になる。また、購入した数だけメンバーにメッセージを送信でき、送信後にはメンバーからのお礼画像をダウンロードできる(購入済であればメッセージを送信しなくても販売終了後にダウンロード可能)。
ディスコグラフィー
WANNABE EP COLLECTION
中間審査でクォータリークイーンに輝いた候補生の報酬としてリリースされているカバー曲EPシリーズ。通称「ワンナベ」。
- WANNABE EP COLLECTION(2023年9月15日発売、配信限定)
- WANNABE EP COLLECTION 2(2023年12月22日発売、配信限定)
- 上水流宇宙によるカバー曲EP。「IDOL POWER RAINBOW」「トアルトワ」「エンジェル ドリーム」の3曲を収録。(配信サイト)
- WANNABE EP COLLECTION 3(2024年3月29日発売、配信限定)
単独作品
歴史
2022年
日付 | 出来事 |
---|---|
12/26 | アイドルマスター初の公式カンファレンス「PROJECT IM@S カンファレンス」の最後にライブストリーミング初の完全新規プロジェクトとして発表され、配信活動を通して視聴者一人ひとりがプロデューサーとなってアイドルをプロデュースするというコンセプトが明かされた。更に、将来的にはキャラクター1人1人からアイドルデビューできるような、アイドルマスターの研修生制度のような立ち位置になれるプロジェクトを目指すと発表された。 質疑応答の中で波多野公士GMは、「vα-liv」がアイマスの新しいブランドになるか、既存のブランドに合流するかは未定であり、プロデューサー達と一緒に考えていきたいとした。アイマスのVTuber参入に当たるかという質問に対しては明言を避け、「ストリーミングで活躍するアイドル」としている。また、キャストが存在するのか、キャラクターのみの存在になるかについては「今まさに検討中です」とした[4]。 ティザーPVでは、人気イラストレーター森倉円のデザインによる、アイドル候補生と思われる女性キャラクター3人が登場した。 |
2023年
日付 | 出来事 |
---|---|
3/30 | ティザーPV第二弾及び公式YouTubeチャンネル、ティザーサイトが公開、同時に「アイドル候補生」が出演するプロジェクト発表会が4月14日に配信されることが発表された。 |
4/14 | 「PROJECT IM@S vα-liv(ヴイアライヴ)発表会」が配信され、運営から狭間和歌子、勝股春樹が出演、候補生3人が改めてお披露目された。アイドルマスターの名義ではなく“PROJECT IM@S”名義でスタートし、公式研修生制度として扱われること、アイドルマスターとしてのタレント活動拡大に寄与することやデビューしたアイドルによる新ブランド設立の可能性などが発表された[5]。 |
4/26 | 初の歌ってみた動画「“HELLO!!”」公開。 |
5/2 | 候補生による個人配信開始。 |
5/9 | 候補生3人の合同配信でYouTubeのスーパーチャットが解禁され、続いて18日以降の個人配信でも解禁。最初の公式グッズ「PROJECT vα-liv プロデューサースタートキット」が受注開始。 |
5/21 | 公式番組「アイドル育成プロジェクト vα-liv」開始。 |
6/4 | 候補生3人の個人チャンネルでメンバーシップ開始。 |
6/27 | 初の歌枠配信、電音部縛り歌枠リレー開催。 |
7/25 | 「アイドルマスター 18周年生配信〜18th Anniversary Colorful P@rty!!!!!〜」に候補生3人がコメント出演。 |
7/26 | アイマス楽曲縛り歌枠リレー開催。配信中にレトラの個人チャンネル登録者数が1万人に達し、月内に3人全員が登録者数1万人を達成。 |
8/2 | 制作パートナーのActiv8と越前市の連携協定が締結され、候補生3人が応援メッセージを寄せる。 |
8/12,13 | コミックマーケット102「電音部」ブースに候補生3人がゲリラ出演しアイマス楽曲のDJを披露。 |
9/14 | オートバイのロードレース世界選手権「MotoGP」との初案件配信。 |
9/15 | 初の音楽商品として候補生レトラのEP「WANNABE EP COLLECTION」が配信開始。 |
9/23,24 | 東京ゲームショウ2023「#好きでつながる! 30時間バンダイナムコTV inTGS2023」に候補生3人がスペシャルサポーターとして参加。 |
11/26 | “3D”お披露目リレー配信。候補生3人のダンスパフォーマンスと、初のオリジナルソング「リローディング」が初披露された。 |
12/6-17 | 「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦」連動企画開催。候補生3人によるμ'sの「No brand girls」歌ってみた動画公開、当日は会場である東京ドームにブース出展&現地取材実施、ライブ終了後には宇宙による『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』実況プレイ配信、候補生3人によるライブ披露曲縛り歌枠リレーが開催された。 |
12/17 | 初のオンラインライブイベント「PROJECT IM@S vα-liv LIVE -THE LAST STATEMENT!!!-」の開催が発表。同時に同公演のラストに最終審査の結果を発表することが告知され、審査方法とデビュー権の獲得基準が発表された。 |
2024年
日付 | 出来事 |
---|---|
1/6 | 宇宙が10月マンスリークイーン報酬(自由に使える予算10万円)を使って「電音部 ULTRA EXPO 2024」にブース出展。ブースでのお出迎えや自ら描き下ろした電音部×ヴイアライヴステッカーの配布を実施。 |
1/27 | 配信アプリ「IRIAM」とのコラボ開催(2/29まで)。 |
2/22 | 最終審査投票開始。 |
3/31 | 「PROJECT IM@S vα-liv LIVE -THE LAST STATEMENT!!!-」開催。公演の最後に候補生3人のアイドルデビュー権獲得が発表され、存在のみ示唆されていた「PROJECT vα-liv」の主催者が876プロダクションであること、候補生達が2か月後を目途に876プロ所属アイドルとしてデビューすることが発表された。 |
関連動画
関連リンク
- PROJECT IM@S vα-liv / ヴイアラ - YouTube
- vα-liv 公式X(旧Twitter)アカウント(@valiv_official)
- vα-liv(ヴイアライヴ) | 【公式】アイドルマスター ポータル(アイマス)
- ASOBINOTES(アソビノオト)
関連記事
- 【アイマス】『PROJECT IM@S vα-liv』発表会終了後の勝股Pとアイドル候補生3人にインタビュー。プロジェクトの詳細や3人がアイドルを目指したキッカケなどを直撃 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
- アイドルマスターの挑戦的なプロジェクト「vα-liv(ヴイアライヴ)」は何を目指すのか? 「PROJECT IM@S vα-liv」プロデューサーインタビュー - MoguLive
関連項目
脚注
- *「アイドルマスター」新プロジェクト!「ヴイアライヴ」&『シャニソン』によって広がり・深まる“アイドルプロデュース体験”【前編】【アイマスフューチャー連載② 勝股×高山】 | ファンファーレ
- *審査員4人とプロデューサーアンケートの多数決による。愛夏3票(P、中川、春香)、レトラ2票(高山、JUNGO)
- *1人を選べないということで3人それぞれに賞を用意した。
- *「3.0 VISION」の到達点とは?vα-livやサブスク解禁の話題が尽きない「PROJECT IM@S カンファレンス」の質疑応答パートをお届け | Gamer
- *【アイドルマスター】“PROJECT IM@S vα-liv(ヴイアライヴ)”発表会情報まとめ。これはアイドルの“候補生”にスポットを当てたコンテンツ - 電撃オンライン
親記事
子記事
兄弟記事
- アイドルマスターの登場人物の一覧
- アイドルマスターの楽曲の一覧
- アイドルマスターXENOGLOSSIA
- IM@Sライブ
- PROJECT IM@S
- アイドルマスター ディアリースターズ
- アイドルマスター(アニメ)
- アイドルマスター シンデレラガールズ
- アイドルマスター ミリオンライブ!
- アイドルマスターSideM
- アイドルマスターのスタッフの一覧
- アイドルマスター シャイニーカラーズ
- THE IDOLM@STER MUSIC ON THE RADIO
- アイドルマスター TOURS
- 学園アイドルマスター
▶もっと見る
- 7
- 0pt